#odc16 Oracle Databaseの今までの歩みと今後の進化 @Oracle Database Connect 2016まとめ
「Oracle Database」のエンジニアを対象にデータベース運用のためのテクニックなどに関するノウハウを紹介するイベントOracle Database Connect 2016に参加してきました。
その時の基調講演のまとめです。
オラクル・コーポレーション
システム・テクノロジー シニア・バイスプレジデント
ホアン・ロアイザ(Juan R. Loaiza)様
- Oracleは世界で最も人気なRDBMSとして提供しているが、なぜこのような技術があるかは継続的改善を行っているからである
- 完了、十分ということは存在せず、常に新しい能力をいれて強化してきた
Scalability
Exadata X6-2
- 今年はexadata x6の発表にあたり、22coreのxeonプロセッサーを導入している
- 8Tのヘリウムディスクドライブを使っている
- PCIe Flashを使用している
- あらゆる部分で最速のものを提供している
- 1ラックで1.3PBのディスクスペースを確保している
- 全てフラッシュにする場合は180TB PCIe Flashになる
- 301GB/secの分析スループットを出しています
- Read WriteのIOPSは500万以上
- EMC XtremIO all-flashと比べると12倍以上のスループット、2.5倍以上のIOPS、2倍以上のレイテンシーになっている
Smart System Software
- Smart Analytics:問い合わせ処理をストレージでやる
- Smart Storage: 大容量ディスクでフラッシュスピードを実現
- Smart OLTP: 超高速トランザクション – フラッシュ・ロギング アルゴリズム でDB処理を最適化
- Smart Consolidation: 負荷別優先制御によりCPU〜ネットワーク〜ストレージに渡るQoS帯域保障
最新のSmart System Software
- Smart Analytics: In-Memoryの列フォーマットをストレージサーバ上で動かし集計する
- Smart OLTP:ノード間のブロック移動に伴うログ書き込みを排除する
- Smart Consolidation: 階層スナップショット、自動でVlANを作成
- Smart Availability:2.5倍高速なソフトウェア更新。
Oracle Database In-Memory
- アプリケーションを変えずにOLTPデータを直接操作する
- デュアルフォーマットアーキテクチャを使っている
- rowとcolumnを同時にもっている
- スケールアップ・アウトが可能
プレビュー
- アナリティクスをActiveDataGuardStandbyにオフロードする
- アルゴリズムを恒常化させてジョインを3倍、Expressionを10倍、JSONを60倍高速化する
- 簡易な実装で使えるようにする
SPARC M7 Software in Silicon
- 非常に速い、32のコアチップをもつのと、In-MemoryDB処理を直接チップ上で実現する2つの特徴がある
- Software in Silicon
- In-Memory Acceleration エンジン(DAX)
- きめ細かくオーバーヘッドの少ないメモリ保護
- 解凍したデータをメモリの中で処理できる
Database Sharding
- ほとんどRACを使っているが、どんなアプリケーションでも透過的にDBシャーディングが使える
- RACが向かないもの(巨大なDBがあるとき)にDBシャーディングが使える
- シャーディングを使うことでHAの問題を避けられる
- シャーディングはNoSQLでは簡単に構築できるが、OracleDatabaseでもネイティブにDBシャーディングを実装するようになる
どのように機能するか
- SQLの言語を解析してシャーディングテーブルを作る
- Sharedをオンラインで加えられる
- 1000までのDBにデータを分散できる
- DBに問題があったとしたら1つのシャードに閉じ込められるので他のDBに拡散しない
- コネクションを新しいShardに渡せる
- クエリを全てのshardに効率的に渡せる
- レプリケーションも全てのShardにわたすこともできる
- ローカルに置く必要があるデータがある場合は、各ロケールでスケーラビリティを確保できる
Availability
Zero Data Loss Recovery Appliance
- 大きなDBの変更点のみを格納していく
- 変更点にもとづいて、どのようなポイントインタイムにも高速にリカバリが可能に
- リアルタイムでREDOログを転送して新規トランザクッションを保護する
- Edition Based Redefinition
- ダウンタイムなしのアプリケーション・アップグレードをサポート
- テーブル構造やインデックス構造を変えるのにダウンタイムが必要だったが、それがオンラインで可能に。
- Application Continutiy
- アプリケーションがサーバやサイト障害から透過的に稼働する
- 透過的に再接続する
Analytics
ORACLE BIG DATA APPLICANCE
- hadoopやsparcのワークロードを実行できる
- ClouderaEnterpriseDataHubEditionとして出している
Secuity
- RealdApplicationSecurity
- エンドユーザー認証と資源管理をDBに拡張
- DBをアプリケーションごとではなく、集中的に管理する
- Dtabase Firewall
- DB処理を深く分析するソフトウェア/ファイアーウォール
- Privilege Analysis
- 最小権限を見つけられる
- Redaction
- データの返り値をマスクする
- Key Vault
- セキュアストアにあって、暗号化キーのためにある
- 一元的にEnterpriseの鍵を管理する
Developers
ネイティブJSONサポート
- JSONをDBの列の中に入れるようにした
- JSON_VALUE、JSON_TABLE, IS JSON, Dot Notationなど新しい関数からアクセス可能
- DBの索引などもつけられる
Management
Multitenant
- DBを統合し、Many as Oneで管理するための新しいアーキテクチャになる
- 各アプリケーション毎に自己完結型のPDB
- 共通処理はCDBレベルで実行
- メモリとバックグラウンド・プロセスを共通化する
- ソフトウェア管理コストを削減するが、仮想マシンだと管理コストは増大してしまう
プレビュー
- 4096のPDBを1つのCDBでもてるようにする
- PDB毎にメモリ使用量の管理をするようにする
- PDBをオンラインで再配置するようにする
- ロケーションの透過性を導入する
クラウド
- DBをクラウドに動かすのには簡単でないといけない
- 移行も簡単にしないといけない
- 品質も妥協してはいけない
- 全く同じアーキテクチャ、ソフトウェア、スキルをクラウドとオンプレミス両方で使っている
Exadata Cloud Service
- クラウドの中ではOracleDatabaseテクノロジー、すべてのオプションを使える
- 全てのOLTP、Datawareハウスのテクノロジーが提供可能
- 大半は一般ハードを使っているが、クラウドの中でデータのオーバープロビジョニングはないため、テナントごとにリソースは独立している
- 固定資産無しで月額使用量で利用できる
Integration
- Cloud時代にはBigDataSQL, BigDataAnalyticsを追加してきました
- 複数のデータモデルをOracleでもてるようにする
- リレーショナル、XML、JSON、テキスト、Graph & Spatialなど全てがSQLとトランザクションでアクセスできる
- 複数のシングルモデル・データストア(polyglot)をサポート
- BigDataSQLを実行することができるように
- 透過的に複数のデータストアを管理できる
- 複数のデータソース(Oracle、NoSQL、Hadoopなど)にまたがって処理ができる
- BigDataApplianceは必須ではない
まとめ
- 新しい技術をOracleは取り込んでいるためリーダーであり続けられる
@mogmetの所感
各6つのカテゴリでオラクルの成長歴史を述べた上で、最近追加された機能や今後どうなるかを語って頂き、今後もOracleの進化を感じるセッションでした。
様々な機能を取り込むことでいろんなことができるようになり、沢山のお客の要望を満たすことができる製品だからこそナンバーワンでいられ続けるのだなと思いました。